石橋は叩いて渡る派

~叩きすぎて一寸先は闇~

非リア充のルサンチマン爆発!?大学生よ、森見登美彦作品を読め!

どうも、ヌシです。

 

昨日は、雲一つない青空で大層気分がよく

朝は鼻歌まじりで洗濯をし、

するべき仕事をあらかた終えてしまい

微睡んでしまう午後三時でありました。

 

夜は、古くからの友人と銀幕の冒険、

人工の夢の世界へ旅しておりました。

 

映画というものは、良いものですね。

あの何とも言えない暗がりには、ほんの少し甘美な香りが混ざっている気がします。

 

わたしは、忙しい学生生活で偶に日々がくすんでみえてきたときに夢の世界へ冒険しようとします。

 

はい!

 

今回は、近日、映画化された作家・森見登美彦の貴著「夜は短し 歩けよ乙女について語りたいと思います!

 

わたくし、森見登美彦氏の大ファンでして、四畳半神話体系とかペンギンハイウェイとか読破しております。

 

その中でも

 

1番好きな作品が「夜は短かし歩けよ乙女」なのです!!

 

主人公が至極真面目に、薔薇色の学生生活を謳歌しようと奮闘しているのに、空回っている姿に青臭さを感じられる、そんな作品です。

 

本作は、学園恋愛ファンタジー小説だと思っています。しかし、少女漫画に登場するキャラクターより単純明快に事は運びません。ウジウジしています。永久外堀埋め立て機関と堕ちた先輩を応援したくなります。また、主人公の周りにいる人たちのほとんどが変人です。

 

こんなに変人しかいないのなら、乙女の言う”オモチロイ薔薇色のキャンパスライフであることは間違いありません。わたしも、一人くらい知人にいてほしいです。絶対、飽きないだろうなあ。

 

作品の内容としては

 

理屈っぽく臆病、でも純情で硬派。そんな冴えない大学生の”先輩”が純真な後輩の”黒髪の乙女”に恋をし、彼女に振り向いてもらおうと努力する1年間のお話です。

 

章立ては、春、夏、秋、冬となっており時系列に並んでいるのでわかりやすいです。

 

春の章は、先斗町の夜のお話です。夏は古本市、秋は大学祭、冬は風邪のお話です。特に春の章では、多くのお酒が登場するので読んでいると本当にお酒が飲みたくなります。現在、bar moon walkというお店で当作品のコラボカクテルが提供されています。小説に出てくる月面歩行というバーはそのバーの京都の店舗だと思います。

 

先日、ヌシも偽電気ブランが飲みたくなり行ってまいりました。1つのカクテルに1つコースターが付いてきます。写真は高利貸しの李白さんをイメージしたお酒。偽電気ブラン。味は柑橘系のリキュールと梅酒でした。

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他にも黒髪の乙女をイメージしたカクテルや先輩、樋口さん、学園祭事務局長をイメージしたお酒がありました。事務局長はかなり強めのお酒でした。

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しかも、ここチャージ代が400円ですがカクテル全て200円で飲めます。しかも、メニューが豊富でバーテンダーの話も面白いです。

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ヌシとしては大満足でした。

 

さて、話は変わりますが何故そこまで私が「夜は短かし歩けよ乙女」を推しているかというといくつか理由があります。

 

①主人公が情けない

従来の漫画や小説の主人公やヒロインって完璧か、もしくは人より何か秀でている印象が強いです。しかし、この作品の主人公の「先輩」は恐ろしいほど平凡です。平凡はまだマシかもしれません、中の下くらいです。冴えない大学院生です。学業もそこそこ、運動もそこそこ。正直、キャンパスの何処かにこういうタイプいます。

そういう人が、可愛い後輩の女の子と両想いになるべくグルグル悩んでいる姿が非常にぐっときます。応援したくなるのです。

 

森見作品の独特の言い回しが好き

今回の本題に入る前に書いた文、ほんの少し森見登美彦節をきかせて書いてみました。あの難しい語彙を巧みに使いながら、心情を表現する作風が個人的にすごい好き。

読者諸賢の呼びかけや唾棄とか空費とか知っているけれど普段使わない語彙がこれでもかと使われています。読んでいて、超理論主義者の頭の中を覗いてみた気がします。

また、先輩がいかに愛すべきめんどくさい男なのかが上手く表れています。

 

③リアリティーとファンタジーのバランス

この作品、京都を舞台とした大学生たちのお話で結構実際に存在する土地名が書かれています。著者が京都大学卒ということもあり、かなり彼の学生生活を参考にした部分もあるのかリアリティーがあります。

特に、大学生に欠かすことのできない「酒」を最初にぶち込んでくるあたりわかっているなあと思います。

また、ぶっちゃけ大学生活のイベントは大学祭しかないとヌシも思っているのでそこをピックアップしつつ、古本市や風邪という日常を書いているのもさすがだなあと思いました。

 

そして、そこに加わるファンタジー要素。主に夏と冬の章が強かった印象がありますね。古本市の神様の少年や謎の老人李白さんのお話は実際にあったら面白いなあと思います。流行風邪が竜巻として起こったり、古本があるべき場所と値段へ解放されたり面白いです。

 

リアリティーによって、学生生活に自分の学生生活を重ねることができ、ファンタジーによってエンターテインメントを感じられるわけです!

 

凄いぞ、森見氏!!

 

④少し変わったヒロイン、友人

登場人物も魅力的です。

個人的には樋口師匠が気になります。彼は四畳半神話体系にも登場する大学八回生です。

たまにわたしの大学にも、哲学専攻の方で雲隠れしたために仙人と呼ばれていたり、滅多に現れないことから伝説のポケモンと評される方がいるので、現実世界にいればそんな感じの人なのでしょう。

 

他にも、ヒロインの黒髪の乙女 の天然ぶりや恋愛成就の願掛けの方法を間違えているパンツ総番長、学園祭を取り締まる美形の友人学園祭事務局長といった個性豊かなキャラに自分の学友を思い浮かべてしまったりする。

 

広いキャンパス、大勢の大学生。この小説を読むたびに、探してみれば、意外とオモチロイ人たちが隠れていたりするんじゃないかなとワクワクしてしまいます。

 

諧謔的である。

最後に、この小説はおそらく先輩の一番の薔薇色のエピソードを書かずに終幕しています。人の惚気話など長々とは聞きたくない、そんな先輩の計らいがまた面白いです。青春に憧れながらも強要されている雰囲気を苦手とする主人公の切実な一言一言が切なくもくすっと笑えます。

 

キラキラした眩しい大学生活を送っていなくても、先輩に共感しながら読むことができる面白い作品です。

 

 ”こうして出逢ったのも、何かの御縁”

読書をすると、心に染みる素敵な言葉や考えを知ることが出来ます。だから、読書はやめられません。

 

さて、今夜は電気ブランをおともに読書に耽ろうと思います。f:id:potmum:20170427033355j:plain

 

機会があれば、映画「夜は短かし歩けよ乙女」についても語りたいと思います。